【皮膚科専門医が監修】 ニキビが治っても消えない「赤み」の正体とは? 皮膚科専門医が教える原因と最新のニキビ跡治療|まつもと皮膚科クリニック|福知山・丹波・丹波篠山市の皮膚科・美容皮膚科

【皮膚科専門医が監修】 ニキビが治っても消えない「赤み」の正体とは? 皮膚科専門医が教える原因と最新のニキビ跡治療|まつもと皮膚科クリニック|福知山・丹波・丹波篠山市の皮膚科・美容皮膚科

コラム COLUMN

【皮膚科専門医が監修】 ニキビが治っても消えない「赤み」の正体とは? 皮膚科専門医が教える原因と最新のニキビ跡治療

 ニキビ自体は治ったはずなのに、お肌に赤い跡だけがなかなか消えず、「いつになったら治るのだろう」「このまま跡が残ってしまうのではないか」と不安に感じている方は少なくありません。実際に当院でも、ニキビは落ち着いたものの、赤みが長期間残ってしまい、お悩みで受診される患者様が数多くいらっしゃいます。
赤みのあるニキビ跡は、時間の経過とともに改善することもありますが、症状によっては数か月から1年以上かかる場合もあります。また、「そのうち治るだろう」と放置してしまったり、自己判断で刺激の強いスキンケアや誤った治療を続けたりすると、炎症が長引き、色素沈着やクレーター状のニキビ跡へ移行するリスクもあります。
ニキビ跡をより早く、そしてきれいに改善するためには、まずニキビ跡の種類や原因を正しく見極め、それぞれに適したスキンケアや治療を選択することが重要です。赤みが主体なのか、色素沈着なのか、それとも凹凸のある瘢痕なのかによって、有効な治療法は大きく異なります。
近年では、美容皮膚科の進歩により、赤みのあるニキビ跡に対しても、レーザーやIPL(光治療)、ダーマペン、ポテンツァなど、症状に応じたさまざまな治療法が選択できるようになりました。適切なタイミングで専門的な治療を受けることで、改善までの期間を短縮できる可能性があります。
今回は、皮膚科専門医の視点から、多くの方が悩まれる「赤みのあるニキビ跡(炎症後紅斑)」を中心に、その原因やメカニズム、自宅でできる正しいセルフケア、さらに美容皮膚科で受けられる最新の専門治療について、分かりやすく詳しく解説します。
「なかなか赤みが引かない」「少しでも早く改善したい」「自分に合った治療法を知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

1. ニキビ跡の赤み(炎症後紅斑)の正体と長引く理由

ニキビの腫れが引いた後もお肌に残ってしまう赤みは、医学的に「炎症後紅斑(えんしょうごこうはん)」と呼ばれます。

赤みが生じるメカニズム

ニキビができると、毛穴とその周辺組織に炎症によるダメージが加わります。体はこの損傷を修復しようと反応し、患部に血液(酸素や栄養)を送り込むために毛細血管を急激に増やしたり(新生)、拡張させたりします。 炎症が落ち着いた後も、この拡張・新生した毛細血管がすぐには元に戻らずに皮膚の下に残るため、血液(ヘモグロビン)の色が皮膚から透けて赤みとして見えてしまうのです。

赤みが長引いてしまう原因

比較的軽度でお肌の浅い部分(表皮など)のダメージであれば、通常はお肌のターンオーバー(新陳代謝)に伴い、数ヶ月(2〜3ヶ月、あるいは半年程度)で自然に薄くなっていきます。しかし、以下のような要因があると赤みは長期化します。

• 炎症が真皮層まで達している:お肌の深い層(真皮)までダメージが及ぶと、修復に時間がかかるため、赤みが半年〜1年以上残ることがあります。
• 同じ場所に繰り返しニキビができる:何度も炎症が繰り返されることで慢性化し、血管が常に刺激され続けて赤みが引かなくなります。
• 肌のターンオーバー(新陳代謝)の乱れ:睡眠不足やストレス、紫外線ダメージ、加齢などによってターンオーバーが正常に機能しないと、皮膚の修復が遅れて赤みが慢性化します。

なお、お肌の色が白い方(色白の方)は毛細血管が透けやすいため、赤みがより目立ちやすい傾向があります。

2. 「赤み」と「色素沈着(シミ)」、凸凹(クレーター)の違い

ニキビ跡は、炎症の深さや治癒のプロセスによって主に4つの種類に分類されます。それぞれ原因となる皮膚の層が異なるため、治療法も全く異なります。

1. 赤み(炎症後紅斑):主原因は、真皮浅層における毛細血管の拡張や新生(ヘモグロビン)です。

2. 茶色いシミ(炎症後色素沈着):炎症ダメージから肌を守るため、メラノサイト(色素細胞)が活性化し、メラニン色素が過剰に蓄積された状態です。

3. 凸凹・クレーター(萎縮性瘢痕):ニキビの激しい炎症が真皮深層や皮下組織にまで達し、コラーゲン線維などの組織が破壊され、修復が追いつかずに皮膚が陥没してしまった状態です。

4. しこり・ケロイド(肥厚性瘢痕):傷を修復する過程でコラーゲンが過剰に作られ、お肌の表面が硬く盛り上がってしまった状態です。

特に「赤み」と「色素沈着(シミ)」を混同し、古い角質を落とそうと強いピーリングやスクラブ洗顔を繰り返すと、お肌のバリア機能が壊れて赤みがさらに悪化してしまうため注意が必要です。

3. 自宅で今日からできるセルフケアとNG行為

軽度の赤みであれば、お肌のバリア機能を整えてあげることで、自然に薄くなるのをサポートできます。

今日から始める正しいセルフケア

• ビタミンC誘導体配合のスキンケア:ビタミンCには優れた抗炎症作用があり、赤みを鎮める効果が期待できます。純粋なビタミンCはお肌に浸透しにくいため、浸透力を高めた「ビタミンC誘導体(アスコルビン酸やパルミチン酸アスコルビルリン酸3Naなど)」が配合されたローションや美容液がおすすめです。

• 徹底的な保湿ケア:赤みがある肌はバリア機能が低下し、水分が逃げやすくなっています。ヒアルロン酸、セラミド、ナイアシンアミドなどの保水力を高める成分を含んだ、ニキビになりにくい処方(ノンコメドジェニック)の保湿剤でしっかり潤いを与えましょう。アゼライン酸を配合したスキンケアも、赤みやニキビ肌のバリア機能を整えるのに有用です。

• 万全な紫外線対策:赤みのあるデリケートなお肌が紫外線を浴びると、活性酸素が発生して炎症が悪化し、赤みが濃くなったり、茶色い色素沈着に移行しやすくなったりします。毎日SPF30以上の低刺激な日焼け止めを使用し、日傘や帽子も併用しましょう。

• 生活習慣の改善:質の高い睡眠(7〜8時間)はお肌の生まれ変わりと修復を促す成長ホルモンを分泌させます。食事では、お肌の健康に欠かせないビタミンC(赤ピーマン、ブロッコリー、イチゴなどに豊富)、ビタミンE、ビタミンB群などをバランスよく摂取しましょう。

悪化を招く!やってはいけないNG行為

• ニキビや赤みを「潰す」「触る」:無理に触ったり潰そうとすると、炎症が皮膚の奥深くへ広がり、クレーター状のへこみや、より重度なしこり・ケロイドになるリスクが跳ね上がります。

• 「擦る」「洗いすぎる」:1日に何度も洗顔したり、刺激の強いスクラブ入りの洗顔料を使ったりするのは厳禁です。洗顔は朝晩の2回、たっぷりの泡で優しく行うのが鉄則です。

 

 

4. 皮膚科・美容皮膚科で受けられる専門的な赤み治療

セルフケアを2〜3ヶ月続けても改善しない場合や、赤みが強く広範囲な場合、あるいは早くきれいに治したい場合は、クリニックでの専門治療が極めて効果的です。

① レーザー治療

赤みの原因である、拡張・増殖した毛細血管(ヘモグロビン)をターゲットに、レーザー光を照射して血管を収縮・破壊することで、赤みを根本からコントロールします。

• Vビーム(VビームⅡ):595nmの波長が血液中のヘモグロビンに選択的に強く反応する、世界的に普及している色素レーザーです。冷却ガスをお肌に吹き付けながら照射するため、表皮を守りつつ施術が可能です。設定によっては照射後に数日〜1週間ほど一時的な赤みや紫斑(内出血)、むくみが生じることがあります。

• ダーマV(Derma V):532nmと1064nmの2つの異なる波長を切り替え、皮膚の浅い赤みから少し深い青みのある血管まで幅広く対応する医療用レーザーです。Vビームと比較して、痛みや腫れなどのダウンタイムが比較的少ない傾向にあるとされていますが、日焼けによる色素沈着リスクがやや高いため徹底的なUVケアが必要です。

② 光治療(IPL)

広帯域の複数の波長を含む光をお肌全体に照射する、マイルドな治療法です(ノーリス、ステラM22、ルメッカなど)。

• レーザーよりも痛みが少なく、施術直後からメイクが可能なほどダウンタイムがほとんどないのが大きな特徴です。ヘモグロビンに反応して赤みを引かせるだけでなく、同時にお肌のトーンアップ、シミ、くすみ、色ムラなどを整え、コラーゲン生成も促すため、お肌全体の若返りが期待できます。

• IPLと色素レーザー(Vビームなど)の比較試験では、赤みに対する改善効果自体は同等でありながら、ダウンタイムや副作用はIPLの方が少ないという報告が多数なされています。

③ ケミカルピーリング

酸性の薬剤(サリチル酸など)をお肌に塗ることで古い角質を取り除き、お肌の新陳代謝(ターンオーバー)を活性化させて赤みの改善を促します。サリチル酸は抗炎症作用やニキビの予防効果も高いため、新しいニキビができることによる赤みの慢性化を防ぐのにも直結します。

④ イオン導入・エレクトロポレーション(メソナJ、ケアシス-Sなど)

電気の力を利用してお肌の真皮深層まで美容成分(ビタミンCなど)を効率よく大量に浸透させる治療法です。レーザーや光治療を重ねて敏感になりがちなお肌のバリア機能や保湿力を底上げし、相乗効果を狙うのにも最適です。

⑤ 内服薬・外用薬

お肌のターンオーバーを促すビタミンCやビタミンE、抗炎症作用を持つトラネキサム酸などの内服、あるいはビタミンC誘導体などの外用薬を用いて、お体の内側と外側の両方から早期改善をアプローチします。

5. クレーター(凸凹)やケロイド状のニキビ跡へのアプローチ

もし赤みだけでなく、お肌の表面に凹凸(クレーター)や、硬く盛り上がったしこり・ケロイドがある場合、これらはセルフケアだけでの改善はほぼ不可能です。しかし、以下のようなクリニックでの専門的な美容医療を重ねることで、大幅になめらかな状態へ導くことができます。

クレーター(凹凸)の治療法

o ポテンツァ(POTENZA):極細の針(マイクロニードル)をお肌に刺し、そこから高周波(RF)を流すことで真皮層のタンパク質を収縮させ、お肌の引き締めとコラーゲンの大量再生を促します。さらにドラッグデリバリーシステムにより、コラーゲン生成を強力にサポートする薬剤(「マックーム」や「ジュベルック」など)を効率よく均一にお肌の奥へ導入します。

o トライフィルプロ(TriFill Pro):炭酸ガスを利用し、皮膚の下で癒着してしまっている硬い瘢痕組織を物理的に切り離す「サブシジョン」を行いながら、ジュベルックなどの薬剤を均一に導入する次世代の治療です。

o サブシジョン:クレーターの底でお肌を下に引っ張っている、固く癒着した線維組織を物理的に特殊な針で切り離し、陥没した皮膚を上に持ち上げて改善します。

o ダーマペン・フラクショナルレーザー:お肌に超微細な傷(穴)をつくり、お肌が本来持つ自己治癒力を引き出すことで、コラーゲンやエラスチンの生成を大量に促して凹凸を修復します。

o TCAクロス:高濃度のトリクロロ酢酸(TCA)をへこみの深い部分(アイスピック型など)に局所的に塗布し、化学的な熱傷をあえて起こすことで、お肌が再生する強い力を利用してへこみを盛り上げます。

しこり・ケロイド(盛り上がり)の治療法

o クレーターや美容目的のレーザー等は自費診療(保険適用外)となりますが、硬く盛り上がったケロイドや肥厚性瘢痕は、一般の皮膚科において保険適用で治療が受けられるケースが多いです。ステロイド軟膏や貼り薬、ステロイドの局所注射、テーピングによる圧迫療法などが標準的に行われ、過剰な盛り上がりを平坦にしていきます。

6. おわりに

ニキビ跡の赤み(炎症後紅斑)は、お肌がダメージを必死に修復しようとしているサインです。 軽度なものは数ヶ月で消えていきますが、炎症が深刻だった場合や、同じ場所に繰り返しニキビができる場合は慢性化しやすく、自己判断による過剰なスキンケアはかえって深刻なクレーターや色素沈着を招きかねません。
また、複数の種類のニキビ跡が混ざり合っている「複合的なニキビ跡」も非常に多く存在します。 「いつまでも赤みが消えない」「メイクで隠しきれない」とお悩みの方は、一人で悩まず、ぜひ一度皮膚科・美容皮膚科クリニックへご相談ください。 日本皮膚科学会の皮膚科専門医が、あなたのお肌の状態を丁寧に診察し、ご希望やライフスタイルに寄り添った最適な治療計画をご提案いたします。

 

ニキビ跡の赤みの治療はまつもと皮膚科クリニックへご相談ください

まつもと皮膚科クリニック

院長 松本 晴子

院長 松本晴子
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