あざ|まつもと皮膚科クリニック|福知山・丹波・丹波篠山市の皮膚科・美容皮膚科

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あざ BIRTHMARK

あざ

あざは医学的に「母斑」とも言い、皮膚の一部に生じた色や形の異常のことです。
皮膚に現れる色素の異常によって生じる斑点やあざのことを指します。多くは生まれつきですが、中には成人してから生じるものもあります。あざにはいろいろな種類があり、そのほとんどは病院で治療することが可能です。

あざの多くは最新のレーザー治療によって、ほぼ完治させることが可能になってきています。あざの種類や症状によって、治療法や治療回数は異なります。それぞれのあざに合わせた最適な治療をお受けいただくために、まず医師の的確な診断が必要となります。

原因

あざは赤あざ、茶あざ、青あざなど様々な種類があります。

赤あざ

いちご状血管腫

乳児血管腫とも呼ばれる「赤あざ」の一つで、肌の表面近くにある血管がたくさん増えている病気です。
生後1ヵ月くらいから出てきて、その後盛り上がってきて、表面がイチゴのようになります。自然に消えることが多く、7歳ごろまでに75%の人で消えるといわれています。ただ、色だけでなく、盛り上がりや肌のたるみ、質感の違い、キズあとが残る場合があります。なるべく早期(生後1ヵ月からでも可)にレーザー治療を開始することをおすすめしています。
病院で相談をしても、「いずれ消えますから治療しなくても大丈夫ですよ。」と説明されることも多いです。小学校にあがる頃になっても、約30%のいちご状血管腫は残っていて、そのまま消えずに残ることもあるのです。
また、「消える」「治る」と言っても完全に正常な皮膚になるわけではなく、血管腫の大きさの皮膚がシワシワやデコボコの「傷あと」になって残ります。血管腫が大きくなればなるほど、消えた後の傷あとも大きくなります。いちご状血管腫は早期治療が効果的です。なるべく早い時期、まだ小さくて盛り上がりの少ない時期に、1週間でも1日でも早くレーザー治療を始めれば、少ない回数、短い期間で効果をあげることができ、1歳になる前に治療を終えることも可能です。
心配しながら7歳まで待つよりも一度早い時期にご相談ください。

単純性血管腫

ポートワイン母斑とも言われる「赤あざ」の一つで、肌の表面近くにある血管(毛細血管)が拡張してさらに増えている病気です。生まれつきのもので、その後時間が経っても自然に消えないといわれています。大人になると、その部分が濃くなったり、盛り上がったり、デコボコしたりすることがあります。
サーモンパッチやウンナ母斑と呼ばれる、おでこ、まぶた、うなじなどに出る血管腫も、「ほとんど消える」と言われています。こちらも消えるか消えないか心配しながら待つよりも、赤ちゃんのうちに治療することで早く安全に治療する事ができます。ポートワイン母斑は、レーザー治療でも完全になくすことが難しい血管腫です。
しかし、薄くするため、盛り上がりを予防するためにも、やはり早めの治療開始が望ましいのです。

あから顔(毛細血管拡張症)

様々な原因によって、お顔がぼんやりと赤く見えたり、血管がハッキリと透けて見えたりしている状態です。年齢と紫外線の影響で、より目立ってくると言われています。

パルスダイレーザー、Vビームレーザーによるいちご状血管腫、単純性血管腫、毛細血管拡張症の治療は保険適応、乳幼児医療費助成の対象です。

茶あざ

茶あざの茶色も青あざと同じメラニン色素の色です。
青あざのメラニンが皮膚の深いところにあり、青く見えるのに対し、茶あざのメラニンは皮膚の浅い所に色素があり、茶色に見えます。
赤ちゃんにみられる茶あざは「扁平母斑」または「カフェオレ斑」と呼ばれます。また、思春期頃になって首~肩、腕などにまだらに出現するベッカー母斑と呼ばれる茶あざもあります。

扁平母斑

「しみ」のように見えることがあり、通常は生まれつき身体のどこにでもできます。
盛り上がったり、表面がでこぼこしたりすることはありません。大きさはあまり変化することはありません。レーザーへの反応は良く、カサブタが出来て、あざはいったん剥がれるのですが、そのまま消えることもあれば、再発してしまうことも多いあざです。
レーザー治療に反応しにくい場合がありますので、当院ではまず一部分でレーザーのテスト照射を行い、その結果によって治療計画を立ててまいります。紫外線に当たると濃くなる性質があるため、しっかりと紫外線対策を行うことをおすすめいたします。

遅発性扁平母斑(ベッカー母斑)

生まれつきではなく、思春期ごろから現れます。胸、肩、背中によく生じます。あざの部分に少し太めの長い毛が生えることもあります。一度症状が固定すれば、広がることはまれです。
扁平母斑と同じように、レーザー治療で取ることが出来ます。ただ、毛包の再生力の強いタイプや有毛性の場合、脱毛処理や他のレーザーと併用しながら治療する場合があります。

カフェオレ斑

茶褐色(コーヒー色)の小さな色素斑で、「レックリングハウゼン病」という病気に伴って生じます。通常は幼少期から茶あざが5ヶ所以上みられます。
また、皮膚に「線維腫」というイボのようなできものが出来たり、時には脳の中枢神経に異常をきたしたり、貧血、各種のホルモン異常などが起こることもあります。このような場合は、全身的なケアが必要なため、脳神経外科や内科、小児科などの専門医の治療も併行して行います。扁平母斑と同じように、レーザー治療で取ることができます。
イボのようなできもの「線維腫」も、レーザーや手術で取ることが可能です。

茶あざのQスイッチルビーレーザー治療は保険適応、乳幼児医療費助成の対象です。

青あざ

青あざの青はメラニン色素による色です。
メラニン色素って茶色のイメージがあるかもしれませんが、メラニンは皮膚の中で存在する深さによって、色の見え方が違ってきます。皮膚の浅い所にメラニンがあれば茶色、それより深い場合は灰色、さらに深いところにあれば青っぽく見えるのです。
青あざは、なるべく皮膚が薄い赤ちゃんの頃に治療を始めると、痛みも少なく、低いパワーで、より少ない回数で治療することができます。また、お顔、手足の青あざは、ぜひ日焼けをするようになる前に治療を始めてあげてください。

異所性蒙古斑

多くの赤ちゃんのお尻や背中に出る青あざの「蒙古斑」は、薄いものなら小学校に入る頃までに自然に消えます。しかし、お尻でも特に色の濃いものは消えずに残ることがあります。また、「異所性」蒙古斑と呼ばれるもの、つまり一般的な蒙古斑の部位以外の肩、手、足などに見られるもの、そしてやはり特に色の濃いものは大人になっても消えずにそのまま残ることが多いです。
あざが残った場合に気になるところであれば、なるべく早いうちに治療を始めてあげてください。

太田母斑

お顔に出る青あざである「太田母斑」は、生まれた時からある場合(早発型)と、思春期や妊娠、出産を機に色が出てきたり、だんだん濃くなってくる場合(遅発型)があります。「太田母斑」は治療をしないで自然に消えることはなく、思春期を迎えるとさらに濃くなることもあります。
まだ日焼けをしていない、皮膚が薄い赤ちゃんのうちに治療を始めることで、痛みの少ない低パワーで、より少ない回数で治療をしてあげることができます。

外傷性刺青(外傷性色素沈着症)

交通事故による傷あとや、擦過傷(すりキズ)の時にしばしば見られ、肌の異物(砂、コンクリート、アスファルト粉など)が埋入してしまって、痕が残ったものです。

Qスイッチルビーレーザーによる異所性蒙古斑や太田母斑の治療は保険適応、乳幼児医療費助成の対象です。

黒あざ

母斑細胞というメラニンを作る細胞からなる良性腫瘍を色素性母斑(ほくろ)、あるいは母斑細胞母斑といいます。
この色素性母斑は以下のように黒子、通常型、巨大型に分類されていますが、このうち、通常型、巨大型を黒アザと呼びます。

黒子

いわゆる「ホクロ」で、盛り上がるものと、扁平なものがあります。3~4歳頃から発生し、次第に数が増えます。

通常型

普通によくみられる「黒あざ」で、多くは出生時から存在します。
表面に硬い毛(硬毛)が生えているものがあり、このようなものは有毛性色素性母斑と呼ばれています。

巨大型

体や手足など、広範囲にみられ、生下時から存在します。悪性化する可能性が他の色素性母斑よりあります。

その他(刺青・アートメイク)

アートメイクは毎日アイラインや眉毛、口紅を整えるのが大変という理由から入れる入れ墨の一種で、化粧の手間を省くため流行しています。
刺青やアートメイクも黒や紺色の色素は、レーザー治療にて除去することができます。
※自費診療となります。

日常生活の注意点

レーザーの施術後は、肌をこする、紫外線を浴びるなどの刺激を与えないように注意しましょう。

治療方法

Vビームレーザー(保険適用)

当院では、赤あざ・赤ら顔に効くレーザー(Vビームパルスダイレーザー)を導入しております。
血管を流れる血液中の赤い色(ヘモグロビン)に反応する波長をもったレーザーです。オレンジ色のレーザー光は血の赤い色に大変良く吸収される特徴を持っています。強いオレンジ色のレーザー光を当てると肌を通り抜けて血管を流れる血液に当たって熱を持ち、その熱を利用して血管をふさいでいきます。
また、頬と小鼻の間など細かい箇所に赤みや吹き出物ができる「酒さ」に対しても、色素レーザーの治療が有効です。また、傷跡やケロイド、肥厚性瘢痕の改善も期待できます。色調は赤いものに有効です。
また、治りにくいウイルス性のイボにも有効です。

いちご状血管腫、単純性血管腫、毛細血管拡張症の治療は保険適応、乳幼児医療費助成の対象です。

痛みが少ない!

輪ゴムで弾かれたような痛みがあります。痛みに弱いかたは、術前に麻酔テープや麻酔クリームを使用することもできます。術後に患部を冷却すると痛みが和らぎます。

傷跡がほとんど残りません。

レーザー後のダウンタイムとして下記の症状が起こる可能性があります。
・内出血
・赤み
・腫れ
・色素沈着
内出血や紫斑は1~2週間経過すれば改善するケースが多いです。
腫れは1週間ほどで目立たなくなり、色素沈着は数ヵ月ほどで自然に治癒します。

Qスイッチルビーレーザー(保険適用)

あざの原因であるメラニン色素のみに反応するレーザー光を用いることによって、色素を破壊してあざを消す方法です。
その最大の効用は周囲の組織にダメージを与えることなく、あざの色素を分解する方法で、安全性の高い治療法と考えられています。施術者は医師のみとなることもこのレーザーの特徴です。特に黒あざの場合、色を持っている細胞が皮膚の深いところまで多数存在すると、何回もレーザー治療を繰り返さなければならず、生まれつきある黒あざでは数十回も治療を繰り返すことも稀ではありません。
その場合、パルス幅が長いレーザー(ロングパルスレーザー)を用いることもあります。ただしロングパルスレーザーは早く色を薄くしますが、レーザー照射による傷跡は目立つようになります。またQスイッチ・レーザーでも何回もレーザー治療を繰り返すと、本来持っている皮膚の色素も抜け、色が白くなってしまうことがあります(色素脱失)。

太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着症、扁平母斑は保険適応です。

傷跡がほとんど残りません。

皮膚へのダメージ最小限で治療可能

ピコレーザー(保険適用の場合有)

当院で使用しているピコ秒レーザーを用いた太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性刺青に対するレーザー治療が2020年5月に厚生労働省より保険診療の承認を得ました。真皮内の深い部分のメラニン色素を持った細胞を効率よく破壊します。

太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着症は保険適応です。

傷跡がほとんど残りません。

皮膚へのダメージ最小限で治療可能

外科的切除(黒あざ)

切除して縫い寄せる方法と植皮術の2つに大別されます。
大きな黒あざでは、一度で縫縮できないことも多いので、2期的に分けて切除したり、皮膚伸展術という手法を用います。これは皮膚の下にシリコンバッグを挿入し、膨らませて上部の皮膚を伸ばすというもので、数ヵ月かけて伸ばし、その後シリコンバッグを除去し、あざを切除して縫い寄せます。傷跡は残ります。
他には、アザを切除した欠損部に他の部位から皮膚を切除して植える植皮術という方法もあります。植皮の皮膚片をもってくる部位にも傷跡が残ります。
いずれの方法も、手術後は傷跡が残るというデメリットがあります。

黒あざに対して行うことがあります。

よくあるご質問

Q

色素レーザーは効果がないこともありますか?いつから効果が現れますか?回数の目安はありますか?

A

色素レーザーは1回の治療で効果を実感できないことがあります。患部の症状や大きさが人によって異なるからです。個人差がありますが、3回以上の治療が必要です。詳しくは医師にお尋ねください。

Q

患部を濡らすことはできますか?

A

当日は入浴を避け、なるべく濡らさないようにお過ごしください。翌日から軽いシャワー浴はできますが、患部が蒸れないよう、擦らないようにご注意ください。

Q

黒あざの治療は、手術とレーザー治療のどちらが良いのですか?

A

稀ではありますが、黒アザからホクロの癌(黒色腫)が生ずることがあります。手術療法は黒アザを全部取ってしまうので、そこから黒色腫が生ずることはありませんが、レーザー治療の場合は、色を薄くするだけなので、黒色腫になる可能性は依然として残ります。
簡潔に言えば、がん化を心配するのであれば手術療法、美容面を優先するならレーザー療法ということになります。

Q

母斑が悪化することはありますか?

A

はい、母斑が悪化する可能性はあります。
特に、形が不規則である、色が均一でない、または大きさが急激に変わる場合は、皮膚科専門医の診察を受けることが重要です。これらは皮膚がんの徴候である可能性があります。

Q

母斑は治療が必要ですか?

A

多くの母斑は良性であり、治療を必要としませんが、見た目の問題や成長に関する心配がある場合には治療が考慮されることがあります。
治療法にはレーザー治療や外科的な切除が含まれます。

Q

母斑の予防方法はありますか?

A

母斑の予防には、紫外線対策が重要です。日焼け止めを使用し、長時間の日光浴を避けることで、肌のダメージを軽減できます。

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