できもの
Tumor
症状
皮膚のできものを皮膚腫瘍といいます。腫瘍とは、体の組織の一部が病的に変化し、正常とは違う形で増殖したものです。腫瘍は良性と悪性に分かれます。良性腫瘍は、一般に増殖が緩やかで生命にかかわらないものを指します。一方、悪性腫瘍(がん)は組織に進入し、他の臓器に転移し、体の細胞を破壊しながら増え続けていくものと定義されます。
当院では、いわゆる「皮膚と皮下のできもの」全般を取り扱っています。ダーマスコープという特殊な機器を用いて、できものを拡大して観察し、できものの性質や良性・悪性の判定ができるようになりました。 外観上、また今までの経過から、明らかに良性であると判断した場合は、切除術やレーザー治療を行います。 イボ様のできものには、液体窒素を用いた凍結療法を施行する場合もあります。詳しくは診察をさせていただき、今までの経過を伺ったうえで診査・診断いたします。
悪性の可能性が少しでもある場合は、 レーザーは用いずに検査を兼ねて切除いたします。 場合によっては、初めから他院をご紹介させて頂く場合もございます。 「最近、急にできものが大きくなってきた」 「時々血が出る」 「色が濃く変わってきた」 などの所見がある場合は、一度、専門の医師の診察をお受けになる事をお勧めいたします。 良性のものであっても、「見た目が気になる」、「徐々に大きくなっている」などの症状があれば、治療する事ができます。 ご相談のみでも結構ですので、お気軽にお尋ねください。
治療方法
手術
まずはできものの周囲を含めて局所麻酔を行います。 歯医者さんで歯を抜く時にする麻酔とほぼ同等です。その時のみチクッっとした痛みがありますが、5分~10分で麻酔がしっかりと効いた後に、できものを切除します。なるべく自然のシワの方向に沿って切除し、次に細い糸を用いて、細かく縫合していきます。この方法では、確実にできものを除去する事が可能です。 後に「きずあと」が残りますが、1~3か月間キズに直接テープを貼っていただく事で目立ちにくくする事が可能です。キズは1ヶ月後くらいが最も赤みが目立ちますが、その後は徐々にうすくなっていきます。
病理組織検査にて良性か悪性かの診断、腫瘍の具体的な診断名を確認する事ができます。麻酔薬にアレルギーをお持ちの場合は、施術を行えないこともございますので、ご了承ください。
レーザー治療
できものの周囲を含めて局所麻酔を行います。 レーザーを用いてできものを蒸散させながら削っていきます。 もともとのできもの大きさによりますが、2~3週間でキズが治ります。 キズは残らないわけではなく、少し凹んで残ったり、逆に盛り上がって治ったりすることもあります。 場合によっては病理組織検査を行えない事もございます。 キズ跡はしばらく赤みが残りますが、お顔の場合は、メイクで隠して頂けます。 また、徐々に茶色っぽくなってから、いずれはうすくなって消えていきます。 ※医師の診察により最適な治療法が異なる場合がございます。
デルマトロン
中周波域の極めて微弱な電流によって、しみやいぼ部分の表皮を軽く焼いて除去できる治療器です。 お肌の表面だけに作用するので、施術中はチリチリとした痛みがありますが、麻酔は不要です。 ※部位によっては麻酔テープやクリームなどを使う事があります。 色の薄いシミなら1〜3回の治療でほぼ消失します。
施術後、うすいかさぶたができますが、通常3日~7日で自然になくなります。基本的に施術後のテーピングは必要なく、施術後に洗顔・お化粧が出来ます。
レーザー治療器と比較して、皮膚へのダメージが大幅に抑えられ、炎症後色素沈着の心配もほとんどありません。イボを液体窒素で焼いて黒くなってしまった方にもおすすめです。
※心臓の人工弁やペースメーカーをお使いの方、妊娠中の方はご利用いただけません。
凍結療法(液体窒素療法)
いぼの様なできものには、−200℃くらいの液体窒素を用いて、凍結させて除去する方法もあります。複数回の治療が必要なことが多いですが、当日から洗顔や入浴が可能です。徐々にできものが剥がれて縮少していきます。適応があるかどうかは、医師の判断によります。